1989年10月17日から1990年9月25日、1991年3月12日から1992年3月24日、同年7月7日から9月29日まで放送された。このアニメは、成人向け番組『ギミア・ぶれいく』内で10分枠のコーナードラマとして制作され、これまで児童漫画とされていた藤子不二雄の作品に新たな側面が明らかになるきっかけとなった。真っ暗な画面の奥から現れた喪黒は、ゆっくりと歩きながら迫りくる姿で、背景に「私の名は喪黒福造、人呼んで笑ゥせぇるすまん。ただのセールスマンじゃございません。私の取り扱う品物は心、人間の心でございます。ホーホッホッ…」というセリフが流れる。タイトルコールを終え、「この世は老いも若きも男も女も、心のさみしい人ばかり、そんな皆さんの心のスキマをお埋め致します。いいえ、お金は一銭もいただきません。お客様が満足されたらそれが何よりの報酬でございます。さて、今日のお客様は…」という喪黒のセリフで導入部が展開される。
アニメ化は大成功を収め、『笑ゥせぇるすまん』の人気を牽引した。夜9時以降の放送枠に加え、放送時刻が固定されていないにもかかわらず、小学生の層にも高い人気を博した。『漫画サンデー』連載分の原作がアニメ化され尽くした後、藤子不二雄が提供したオリジナルストーリーのアニメが放送され、さらに『中央公論』での連載分を混ぜて放送が続けられた。ただし、『中央公論』連載分のアニメ化では一部の内容が変更された。
劇中の音楽は田中公平が担当し、監督は米田良典が務める。アニメーション制作は藤子アニメに定評のあるシンエイ動画が行い、1991年1月時点でビデオソフトの売上は9万本を記録した。『ギミア・ぶれいく』の放送終了後も、スペシャル版として3回の特番が放送され、再放送も頻繁に実施された。その結果、特番や再放送を通じて通常のアニメ形式に加え、オープニング・エンディングが導入され、テーマソングやクレジット、アイキャッチが挟まれるようになった。オープニングとエンディングはその後、小説家として『ホワイトアウト』などを執筆した真保裕一が演出を担当した。
また、『ギミア・ぶれいく』内で喪黒が実写化して登場する場面が2回ほど存在する。1回目は視聴者の質問に回答する形で、喪黒が実写の姿(視聴者と同様の外観)になるという企画であり、当時は藤子不二雄Ⓐ本人が喪黒の目を表現するため眼鏡をかけて出演した。2回目は特別編として放送された実写版『笑ゥせぇるすまん』で、タモリに出演を依頼したもののスケジュールが合わず断念。その後は喪黒役を一般公募したが、応募者がいなかったため着ぐるみでの登場となった。
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